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【2】 ぼくたちのほんとうのせかい


でもてをはなすとそこにはほんとうのせかいがまっている

ともだちのネルガルはそらからふってきたてつのあめにあたってしんだ
ぼくたちはずっとつづくおはかにネルガルのおはかがふえるのをみていた
ネルガルのおはかをほったばしょにはもうほかのしたいがはいっていた
このあいだしんだウトゥのようなきがした

コンクリートできれいにおはかをつくってもすぐこわされるから
どこにだれがねているのかなんてわからない

きっと いつかぼくたちもこのなかにはいるのかな
とユーフラテスがつぶやく

ぼくたちはてをつなぐ

それでもせかいはかなしいことだけじゃない

おはかでするサッカーはたのしい
いつかここにはいるのだろうけれどそれまではたのしくあそんでいられる

おはかにはなにかかいてあるかんばんがあるけど
じはよめないからしらないふり
【すべての死者に冥福を。墓の上に乗るべからず】
ってかいてあるんだっておとなはいうけど
このせかいににんげんのうまっていないばしょなんてないのだからきにしない

それでもたまにこわくなるときがある
だからぼくたちはてをつなぐ
しっかりと はなれないように てをつなぐ
ほんとうのせかいはかなしいことがおおいから
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